キャナルシティの隣を通ってる那珂川。
実は那珂川沿いのキャナルシティ付近に河川増水を勧告するダム放流警告サイレン局があるのはご存知でしょうか。
那珂川の上流には、「南畑ダム」があり、さらに南畑ダムをさかのぼると「脊振ダム」があります。
「五ヶ山ダム」が建設される場所は、この南畑ダムと脊振ダムの中間になり、
ダムの大きさは江川ダムを抜き、福岡県一番の大きさになる予定です。(2017年完成予定。)
しかし、なぜ五ヶ山ダムは必要なのでしょうか?
まず一つは洪水調節。洪水調節とは、大雨により川があふれるのをふせぐ、といったこと。
実は南畑ダムだけでは洪水調節が完全にできず、5年ほど前にあまりの大雨で川が限界に達し、かつ、南畑ダムの貯水限界をギリギリまでなり決壊する恐れが発生したことがありました。
ここで、脊振ダムで南畑ダムに流れる水を調節すればいいのでは?と思われるかもしれませんが、脊振ダムは洪水調節機能をもってませんし、脊振ダムは南畑ダムから距離が離れてるため脊振ダムでふせげた、とは一概に考えられません。
第一、脊振ダム、南畑ダムともに貯水容量が大きいわけではないですから、豪雨ともなれば厳しいときもあります。
そこで、南畑ダムと脊振ダムの間に大規模多目的ダムをつくることで、豪雨時は南畑ダムへ流れる水を塞き止め、南畑ダムの安定した運用を取り戻そうということです。
もう一つは、反対に雨が全くふらない時期は南畑ダムは貯水率が極端に低下し、那珂川へ安定した水の供給ができなくなる、さらに脊振ダムからの上水道の供給量も低下し福岡の水道供給能力が低下する、といったこともありました。
そこで、豪雨時に貯めた五ヶ山ダムの水を、南畑ダム渇水時には南畑ダムへ供給をし、上水道へも供給をするといったことで、福岡市を支え、都心部の水の安定も図る。ということもできるのです。
ちなみに五ヶ山ダムはもちろん、南畑ダム、脊振ダムと並んで福岡県が管理をする都道府県ダム。
福岡県内で最大の大きさにはなるのはもちろんのこと、県営ダムとしてはトップクラスのものになります。
(参考 江川ダム)
重力式コンクリートダム
総貯水容量25326千m3
ダム堤体の高さ79.2m
ダム堤体の長さ297.9m
(参考 五ヶ山ダム)
重力式コンクリートダム
総貯水容量40200千m3
ダム堤体の高さ102.5m
ダム堤体の長さ556m
※ダム便覧を参照にしました。
五ヶ山ダムは完成したら数値の変動はあるかもしれませんが大きいものになりそうです。
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